“クラシック”シリーズ最後のエピソード。「ここまで、ここを過ぎず」。
過ぎてもいいのだけれど、それなりのクォリティーを保って欲しいものだ、新シリーズ。
ラストシーン、港のそばのバーでコロンボはデブリンを前に謎解きを始める。そのコロンボの後ろ、
窓越しに、ベルファスト行きの武器を「積んだ」船がゆっくりと港を出てゆくのが見える。
自分が追い詰められつつも、安堵の表情で船を見送るデブリン。
映像的にも面白いシーンだが、一時の感情や自己保身のためにではなく、
政治的理由が絡んだ殺人というパターンは珍しい。
クライブ・レビルは『星の王子様』(1974 S・.ドーネン監督)で、コミカルに“ビジネスマン”を演じている。
車のディーラー・ジェンセンを演じたL・Q・ジョーンズは、数かずの戦争映画やウェスタンに出演、
この「策謀の結末」でも、ウェスタン調の帽子をかぶって登場している。日本語版(小池版)では、
大泉滉があの訛った口調で声を付けている。
1997年記