『刑事コロンボ読本』は、発行元(町田さん)で品切れ状態になっています。(2006/9/22)
矢口書店さんの在庫については、直接お問い合せください。

JR御茶ノ水駅から明大通りを抜け、靖国通り沿いに立ち並ぶ古書店には脇目もふらず (すみません、本当は2軒立ち寄っちゃいました)、九段方面に歩くことしばし。
レトロな建物に大きな白い看板、古書店街の中でも一際“老舗オーラ”を発する 矢口書店さんが見えてきます。(地下鉄神保町駅からなら徒歩3分)
外壁沿いの本棚に、「サラブックス探求行脚をしてた頃、よく覗いたっけなぁ」などと 思いを馳せつつ、店内へ。
「あのー、○○(さすがに本名)と申しますが・・・」
レジで店員の女性に話しかけると、後ろから
「いらっしゃい、私が古川です」
の声。振り向けばメガネの男性が。この人こそ誰あろう、コロンボ・ファン倍増に 一肌脱いでくださった古川一郎さん。矢口書店の演劇・台本担当で自らも演劇好き、 「今、注目の劇団はシベリア少女鉄道」 という好青年です。
「私自身、コロンボファンなんです」
とおっしゃる古川さん。ご本人が当サイト経由で町田さんから「読本」をご購入され、 その素晴らしい内容に感動、冒頭のメールをしたためたのだとか。
「『読本』は今、一押しの商品です」
とおっしゃるだけあって、店内のレジ前と棚には、「刑事コロンボ読本 好評発売中!」の 広告が貼られています(ありがたいことに「安葉巻の煙」のPRもしていただいてます。感謝!)。
その効果もあってか、入荷してから2週間で15冊が売れたそうです(5/9現在)。
中には「安葉巻」の紹介ページをプリントアウトしてお持ちくださる方もいらしたそうで、 サイト運営者としても嬉しい限りです。

この日は著者の町田さんもいらっしゃって、しばし店先でコロンボ談義に花が咲いてしまいました。

昭和初期からあるという建物


ありました、ありました!


当サイトのPRもしていただいてます


品揃えは全集から雑誌、プログラムまで・・・


台本の山にはお宝が眠っているかも


充実しつつある落語コーナー
二つあるレジカウンターのうちの一つをお借りして、三人でコロンボ・トークをしている間にも、 お客さんは絶えません(来店中だったお客さん、お邪魔しました)。 古いキネマ旬報の棚を食い入るように見つめるサラリーマン風の男性、 黒澤明の絵コンテ集を探しに来たという外人さん・・・まさに映画・演劇ファンの トレーダー分岐点という感じです。

しかしなんで映画・演劇専門なんでしょう?
「実は映画・演劇専門という看板を出したのは、昭和50年からなんですが・・・」
昭和50年と言えば、最近のこと(ですよね?皆さん)!ちょっと意外です。
「やはり神保町の古書店は何かに特化していないといけない、ということで、 先代の社長が昭和26年頃から関連書籍を増やし始めたらしいんです」
確かに神保町には医学書、古地図、戦記・戦史、ジュヴナイル、まんがなどの専門店が多く、 棲み分けがハッキリしてます。神田古書店街が長い歴史を築けた要因の一つなんでしょうねぇ。
ちょっと調べてみたら、江戸時代には武家屋敷や行政施設が建ち並ぶ「武士の街」として栄えた神保町は、 明治時代から教育機関が増え、それに伴って出版社や書店・古書店が集まるようになったということです。
矢口書店さんが神保町に来たのは昭和に入ってからだそうですが、創設はなんと大正7年!
そりゃあ“老舗オーラ”も出ようものです。

現在では映画・演劇関係以外に、落語関係のコーナーもでき、そのうち演芸全般を フォローしそうな勢いの矢口書店さん。
棚に並んだ本の題名や、古い映画のポスターを眺めているだけで、エンターテイメント漬けに なった気分が味わえること請け合いです。(もちろん眺めるだけじゃなくて、買ってくださいね)
2003/05/09記

映画・演劇専門古書店「矢口書店」
千代田区神田神保町2-5-1 03-3261-5708
平日10:00〜19:00 祝日11:00〜18:00 日曜定休


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