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制作記
いつもポリパテの塊のようにになってしまう僕のモデリングですが、今回はあまりフォルムをいじらないことにしました。 大きな改修点は、以下の3つ。
●インテーク(上面のみ)立体化(開口)
●キャノピー透明化
●メンテナンスハッチを開いた状態を再現

まずキャノピー部分とインテークのカバーを、エッチングソーとデザインナイフで切り取ります。
切り取ったインテーク部分のパーツは再利用して、キットのモールドを活かすことにしました。
開口部分を若干短くした上で、表面を金ヤスリで薄く削り、そこにプラ板の「ひさし」を貼ります。 「ひさし」の形状は直線でも良かったのですが、完成時、アクセントになるかな、と思ってキットの形状通り “へ”の字にしました。
ノズルはコーンを切り取り、6mm径のプラパイプに細切りプラ板を貼って放射状フィンを再現。コーンをその中心に貼って 出来上がり。
シートは「戦闘空母」の余りパーツ(部品番号12 両舷の膨らみパーツ)とプラ板で自作。この後、細切りマスキングテープを貼って シートベルトも再現しました。
機体上下を接着し、インテークの中に見える部分をプラ板とポリパテで再現。

キャノピー透明化で見えることになるコックピットも、プラ板で自作。コスモゼロは副座にもなる設定。 後ろ半分は通常塞がっているので、それも再現。この写真ではのっぺりしている副座のフタですが、 後にウォーターラインの魚雷発射装置を加工した部品をのせて、設定画に近い形状にしています。

また、メンテナスハッチにする部分も切り取り。切り取った小片も捨てず、それを薄く削って実際のハッチとして使いました。
インテークカバーは、上で加工したものを、機体中心に向けて0.2mmほど高くなるように再接着することで、立体感アップ。 機体との段差はポリパテとプラ板で処理。

キャノピーは塩ビ版のバキュームフォーム。切り取ったキャノピー部分を一回り小さく削り、 ポリパテで形を整えて原型にしました。キレイに抜けず、内側にポリパテがこびりついてしまったので、スポンジヤスリ、 ペースト状コンパウンド、液状のセラミックコンパウンドの順に磨き、最後に光沢クリアを吹いて透明度を回復。 さらに前後にカットして、前側(機首側)はこの段階で無白化瞬接にて接着してしまいます。 操縦席は予め、黒っぽいグレーで塗装してあります。
キャノピーと機体の境目は、パテで埋めます。キャノピー外側はどうせまた磨くので、大胆にパテ盛りしても大丈夫ですし、 こうしないとキレイなラインに仕上がらないのは「コスモタイガーII」で経験済み。

機首の中央(眩惑防止の黒いところ)はポリパテでかさ上げし、平べったすぎを解消。

その他、整備中を表現すべく、右翼の増槽(?)はパイロンだけを接着、メンテナンスハッチ内にウォーターラインの 部品を内部メカっぽく接着。機首のトンガリ根本は0.25mmの洋白線を巻いてディティールアップ。左右のノズルは ランナーを成型してバーニアを再現しました。(機体下部の機首引き起こしバーニアは、コトブキヤのディティールアップ パーツを利用しています)
後部の噴射口にはプラ板でフィンを接着。
後は表面処理を施し、塗装、デカール貼り、小パーツ接着まで進みます。
「コスモタイガーII」制作時、インテークの「DANGER」や機体の「RESCUE」の矢印は、「SUPER CAL」という デカール自作素材を使用したのですが、久々に模型店に行ったら「ガンダム・デカール」なるものがあり、 今回、コックピット内のメーター以外はそれを使用しました。
右はデカールと機体の段差緩和のために、光沢クリアを数回吹いた状態。
この後、つや消しトップコートを吹き、エッチングパーツのランナーをヒンジにしてキャノピー後部を無白化瞬接で取り付けました。
整備員はポリパテからの削りだし。約1/150。アップでお見せするのは少々辛いものがありますが、 30cm以上離れてみると、いい感じに見えます…見えるはずです…。
整備器具はディティールアップパーツや、プラ板、エッチングパーツの 余りなどを加工して、それっぽく、適当に制作しました。グレーの機械は洗濯機っぽくなってしまいましたが…。