さすがファーストシリーズのメカ、出てくる度に形が変わってます。
手元にある設定画(記録全集)をベースに、曖昧な部分はDVDで確認、それでも分からないところや “変形”しているところは、自分なりの解釈で進めます。

第1の問題は両舷の膨らみです。キットではその先端が塞がっていますが、実際は筒状。 開口部の形状や、内部は描かれるカットによって“変形”しています。 今回はフィン付きのインテークとして解釈することにし、該当部分をカット、プラ板とポリパテで“内壁”を 製作しました。
右がカットした部分に被せるカバー。まず離型剤を塗った艦体にポリパテを盛りつけ、 乾燥したらデザインナイフで大まかに形を整えます。 その後艦体からパカッと外し、内側をすり鉢状に(開口部に向かうにつれて薄くなるよう) デザインナイフで削りました。
強度的に不安だったのですが、割れることなく、ここまで薄く削れました。→
すり鉢状にしたため、薄いのは開口部付近だけなので、完成後、落としたりぶつけたりしなければ割れなさそうです。
・・・いつか落っことしそうだけど。
上のポリパテ部品は内壁を整形後、現場あわせでフィンを取り付け、本体に接着。
艦尾のノズル部分も更に延長。この辺は、かなり行き当たりばったり。
第2の問題は、これまた両舷に2基ずつある「砲塔」です。
設定画のうちの1枚では、ガミラス艦と同じ、銛のようなものが描かれているのです。・・・が、 本編では(発射シーンこそないものの)砲塔として描かれています。
ここでは砲塔を“正解”とし、それを収めるための凹みを作ります。
本体をリューターでえぐり、0.3mmプラ板を2枚貼り合わせてつくった凹みを埋め込みます。
延長した艦底の段差(上の図参照)にあわせて、艦体下部のバルジも製作。
方法はインテーク部分と同じで、ポリパテの削り出しです。
インテークにしても、このバルジにしても、左右対称のものを作るのには苦労しますね・・・。 簡単にミラーリングできる方法はないものでしょうか。
ノズル付近。三面図と本編と自分の技術の妥協点が、この形状。
この修正に伴い、艦尾付近は、キットに比べてかなり厚く(高く)なっています。

艦体下部は、ノズル部分までが円筒2本の双胴型のような形になっているので、ポリパテで裏打ちした後、 左右パーツの合わせ目を削って曲面に。
キットの魚雷発射口の位置は後ろすぎるので、艦首寄りに修正。
艦首の球形部分は別パーツなんですが、とにかく合いが悪かった・・・。
甲板後ろの仕切は0.3mmプラ板で作り直し。
○印の部分は、艦体側に切り込みを入れて対処。
雪風の艦首下にもあるような舷側の出っ張りは、コトブキヤのバーニアを整形・複製し、インテーク風に処理。
スポーツカーみたいに平べったくした方が格好良かったかも。
上部構造物。 最上部(主艦橋)は、キットのパーツ(15)を削って一回り小さくし、逆に厚みはアップ。
2段目その他はプラ板とポリパテ。 根性で三角ステーを付けてみましたが、片側3つが根性の限界でした。 2段目に載っている2つの楕円ドームは、キットの武装甲板用砲塔(砲塔は作り直したので未使用)を加工。
下部につくダンゴムシ状のもの(これもレーザー砲?)も、同じパーツを加工。砲身付砲塔のために、キットを 3つ使っているので、その他のあまりパーツも有効的に活用します。
主砲。DVDを見直すと、ハイデルン艦の砲身はキットのものより短く、砲口先端にコーンがあることが判明。 そこでキットの砲身は中間の段差より先を切りとばし、その代わりに、0.8mm真鍮パイプと延ばしランナーから 作った先端部(画像の中のルージュみたいなもの)を被せました。真鍮パイプの部分は もっと短くしたかったのですが(画像のもので2mm)、強度的・技術的にはこれが精一杯。
舷側の砲塔とあわせて24門。疲れ目には結構な拷問でした。